公募の話
なぜ、公募(コンペ)に応募し続けるか?
よく聞かれる。既に受賞歴があるんだからもう十分ではないかと言われる。
が、私は全く満足出来ていない。
それは有名公募でグランプリを獲得していないからだ。オリンピックに例えるなら金メダル🥇だと思う。ならば、金メダルを得ずして満足するはずがない。
しかし、仮にグランプリを獲得しても多分コンペは辞められないのかもしれない。別の公募でも入賞したいし、グランプリを獲りたいから。
私はコンペ中毒なのかも知れない。
初めて応募したコンテスト 第73回全国教育美術展 特選作品
コンペにハマったきっかけは、やはり中1の時初めて自ら出品して特選を受賞したという経験だ。
ただの児童画コンテストではあるし、プロの画家になれるというルートではない事に近年気付いたのだが、当時は初応募て一番上の賞”特選”がとにかく嬉しくて(しかも本にも掲載されたので)本当に画家を目指していいだろうと自分の進路に確信をもたらした決定的な出来事だった。
中1の時、既に私は画家になりたいと思っていた。(漠然と意識し始めたのは10歳の時)
そこで、藝大を目指すべく とりあえず美術部に入ってコンテストに挑戦してみたら受賞。
その後 調子に乗ってどんどんコンペに出すようになった。すると調子が良すぎるくらいに出したらほぼ必ず受賞した。2、3回目はまぐれだろうと家族にも先生にも言われたが、それはしばらく続いたのである。
それから更に自信がついたのはターナーアワードの経験だ。
在学中ではなかったが問い合わせて、許可を得てターナーアワードに応募した。
当時描いた絵で一番大きかった「the Legend フェニックスの誕生」(B1)
ターナーアワード2016 優秀賞 受賞作品
ターナーアワードは多くの美大生、当時同年代だった美術高校(女子美附属高校)が応募する公募で、その中で同じフィールドで審査されて選ばれた(高校生と美大生の年齢差は審査で考慮されてると思うけど)という体験が更なる自信へ繋がったと思う。
正直、コンペは身体にはあまり良くはない(笑)出しまくる年は締切に常に追われるし、審査結果が発表される前後は神経がすり減るww
こんなにアドレナリンが放出される体験はなかなかないので中毒に陥るのかもしれない。
それにいい事もある
普段より大きく、材料費のかかる作品が制作出来ること。販売用と違って一切の利益等を考えなくていい。売れそうなものじゃなくて、本当に本当に作りたいものが作れるし、コンペ用という名目であれば大型カンヴァスも新素材も経費で賄える😆
最近作った鏡の作品も、販売用なら(単価高いし誰が買う?)って言われてたけどコンペ用ならそういう問題は無し。ただ自分が鏡に描いてみたかったという目的もあったけど、趣味扱いとなると多分 鏡一点しか買えなかったと思う。
そして2020年、念願だったシェル美術賞に応募する。美大生と同じ年齢で出せる時を待っていた。気持ち良い年号が揃うのを待っていた(笑)
2020
個展準備で忙しい中、私は今年出せる限りのコンペに応募する事にした。そして前回のFACEの失敗から、ほぼ全て規定サイズに出来るだけ近いサイズにした。
- シェル美術賞 2020
- タガワアートビエンナーレ「英展」
- 岡本太郎現代美術賞
- FACE 2021
- 美術新人賞 デビュー2021
- ハマ展
出品料と送料、材料費だけでも小さい個展なら出来るくらいにはなるが、それでも挑戦したかった。
ほとんど大御所ラインではあるが、もし この中で一つも賞に入らなかったら その時は次はないのかもしれない(上からの許可次第…笑)
大沢の挑戦は続く。
0コメント